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スーパーカブ(5才)

保育園には父親が迎えに来てくれていた。弟は一学年下で、2人でスーパーカブに乗って家まで帰った。

正確に言うと保育園に隣接した農業試験場の中のアパート(宿舎)に住んでいたので、父は子どもを保育園に迎えに行きバイクに乗せ、数メートル走って降ろし、私たち兄弟はそこから近道の谷を下って登る「探検」をして谷から上がると谷の向こうに父が待っているという、今にして思えば父はよく保育園児のそういう道草に付き合っていたなと思う。



その頃の記憶かそれよりも前かわからないけれど、弟はいなくて父と母の3人で農業試験場を歩いている。私は父と母の片手づつ手を握って貰ってブランコみたいにしてもらうのが好きだったけれど、あまりしてくれなかった。

本当は沢山してくれたのかもしれない。でも農業試験場の保育園から入ってきた栗の木を過ぎたあたりで一回やって貰った記憶しかない。でも、好きなのだから何度かはして貰ったのかもしれない。


私は記憶にないが、母の話で夜中にお腹が痛いと言い出した私を母の職場の病室に連れて行こうと車で出たら、すぐに治ったと言って楽しそうに車の外を見ていた事があったとそうだ。車に乗って出かけたいだけだったのだろう。多分そうだ。