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夢十夜(04) ハンカチ

記憶

夢十夜(04) ハンカチ


小学校にあがる前、父がいたということは、小学校に上がる前の年だと思う

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父と、母親の職場の近くに二人でお寿司を食べに行った。

父の職場は広大な農業試験場の中にあり、僕たちはその職員用の集合住宅に住んでいたが、母の職場は市の中心にあった。

でもなぜか、二人でお寿司を食べることになり、二人で出掛けた。
母と弟は、いなかった。

僕は、小学校くらいまで、お寿司も焼き肉も、好きじゃなかった。
嫌いでもなかったけど、外食自体、好きじゃなかった。

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二人でカウンターに座った。
板前さんは、白髪のボウズ頭のおじさんで、父は、板さんとなにか喋っていたけど、聞いてなかった。

僕はお寿司なんか好きじゃないし、どうすればいいかわからないから、ぼーっとしていた。

すると、鼻水がでそうになった。食べている時に鼻水がでると困るのでそう父に伝えた。

すると、これでかみなさいと父がハンカチを渡した。
ハンカチで鼻をかんだことがないから、ふんってやってもあんまりでなくて、中途半端になった。

出ないと言うと、父はハンカチを押さえて、思いっ切りかみなさいと言った。

今度は思いっ切りかんだら、すごい量の鼻水がでた。
ビックリしたし、ハンカチが汚れたのでいいのかなと思って父の顔を見た。

すると、板さんと、父が顔を見合わせて、大声で笑った。

僕も、いっぱいでてスッキリしたので、大声で笑った。