もっとバカ

論理的には整合的なのだが、『道徳の系譜』を書いたときにニーチェがまだ気づいていなかったことがあった。
それは「畜群」というのは「畜群を見ると吐き気がする」というような「貴族のマネ」も簡単に出来るタフな生物だった、ということである。
その一世紀後に「オレ、ニーチェ読んで、あのバカども殺さないかんつうことが分かったわけ」とほざく子どもたちが輩出するとは、かの天才も想像できなかったであろう。
大衆はニーチェが思っているより「もっとバカ」だったのである。
その惨憺たる帰結はご存知のとおりである。

内田樹街場の現代思想 (文春文庫) 」(2004年) 文庫版 p220

 

まさしく俺のこと(私のこと)だ。どうしてわかるのかわからないが、おそらく周りはみんな気づいているんだろう。

ものすごく頭が悪いのだと思う。

いや頭が悪いというのもあるけれど、他の事が邪魔しているんだと思う。「こう見られたい」という格好つけたい気持ちが何事においても邪魔だし無駄だ。

 

 

街場の現代思想 (文春文庫)

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